あなたの想いをドラマにする
「ファンメイクシアター」
プロデューサーの冨永真佑(とみながまゆ)です。
すっかり更新が空いてしまいました><
実は、お盆中に「アデノウィルス」というやっかいなウィルスにやられてしまい、体調が戻らなかったのです。
みなさんもお気を付けくださいね。高熱が5~6日続くとてもやっかいなウィルスです。
そんなこともあり、熱が下がらないので自宅でゴロゴロ、寝るのに飽きる夕方に昔のドラマを再放送していたので見ておりました。
『フリーター、家を買う。』(平均視聴率17.1%)
うわぁぁぁ 懐かしい♪
(画像はドラマから引用)
2010年10月にフジテレビ系で嵐の二宮和成さん主演でテレビドラマ化されました。
それなりに名の知れた大学を卒業し新卒で就職したにも関わらず、たった3か月で辞めてしまった若者がフリーターになり、そこから紆余曲折を経て成長し、最後は自分にあった仕事を見つけ、心配をかけたお母さんのために新築の家を購入するまでが描かれた物語です。
お金をかけて採用したけど、すぐに辞めてしまう社員が多く、辞めさせないために人材育成の強化を考えているけど、うまくいかない。
そんな悩みを抱えていらっしゃる経営者様、採用担当者様はたくさんいらっしゃると思います。
このドラマは「たった3か月で辞めてしまった若者」の心理と、社会の本音と建前の間で生きる大人たちとのやりとりの中に、現代人が見落としている「人はいくらでも変化・成長する」というテーマが隠れており、人材育成の要素もあるので、取り上げてみることにしました。
人材育成、採用に悩まれている方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
本人の素質をどちら側から見るのか?人材育成のポイントはいたって単純
このドラマは二宮和成さん演じる主人公 武 誠治がたった3か月で会社を退職してしまうところからスタートします。
その後就職活動を行うも、ことごとく失敗。アルバイトも転々とする中、中堅商社に勤める父親(演:竹中直人さん)から「お前はダメ人間だ!」とガミガミ言われ、自分探しに格闘する日々を送るという、今の若者を象徴した家族模様が描かれています。
どんなことがあっても絶対に叱らない。自分を信じてくれる優しい母親(演:浅野温子さん)だけが主人公の心の支え。
そんな中、とにかく高時給という短絡的な気持ちで土木アルバイトの仕事に就きます。
最初は就職するまでのつなぎ、就職さえ決まれば辞めればいいと軽い気持ちで働き始めますが、土木会社の社長(演:大友康平さん)やそこで働く作業員たちから様々なことを学び成長していく物語です。
主人公の父親はとにかくガミガミ親父。
何があっても、褒めることを知らない。必ず足りないところを見つけては、非難・批判してしまう思考回路の持ち主。
やりたいことが見つからず、退職した会社のイメージが頭から離れない主人公にとって、
「早く就職しろ!」としか言わない父親には心のうちは話せません。
そんな中、高学歴でもなく、経営している会社は零細だけれど、社員一人一人を大切にしている土木会社の社長は主人公にとって憧れの存在に変わっていきます。
頼りがいがあって、厳しさと優しさの両方から社員を引っ張っている社長の人柄は、主人公にとって初めて見る尊敬できる大人だったんですね。
社員数の少ない零細企業だからこそ、一人一人の性格や資質を見抜き、チームワークの良さでしっかりとした仕事を行う。
そんな光景を目の当たりにしながら、主人公は「働いてお金を稼ぐことの意味」を少しずつ見出していきます。
第8話では、経理の見直しをしたいけれど、膨大な台帳を前に「困ったなぁ」と呆然とする社長を主人公が助けるお話しです。
「パソコン無いんすか?」と質問する主人公に
「おれ、そういうのからっきしダメでさ」と返答する社長。
普段は現場作業員として働いている主人公ですが、父親のように慕っている社長の助けになりたいと、パソコンを購入してもらい、台帳をデータベース化し始めます。
『人の役に立っている、自分にも人の役に立てることがある』と時間を惜しんで作業を進める主人公。
少しでも早く仕上げてあげたいと自宅に持ち帰ってまでやらせて欲しいと社長に進言します。
それに対して「かかった時間はちゃんと申請しろよ」と信頼を寄せる社長。
その姿を見て、「零細だから適当なんだ。そんなんで信頼されてると喜ぶなんて、なんておめでたいやつなんだ」と相変わらず非難する父親。
どうでしょうか?
父親だからこそ息子に厳しいのかも知れませんが、こういうお父さんって、会社でもやっぱりダメダメ思考で部下を管理しているんじゃないかと思うんです。
主人公という一人の人間を右側から見るのか?左側から見るのか?
どんな人にも良い一面と悪い一面がある。
どちらに焦点を当てて指導するのか?
人材育成ってそこがすべてだとこのドラマを見て思い返した次第です。
人材育成は日ごろの信頼関係がすべて。どれだけ部下に気を配っていますか?
話しは変わりますが、私が社会人になったのは1986年です。
時代はバブル絶頂期。
好景気に日本中が湧きかえっていました。
当時は転職なんて言葉はありません。
正規雇用、非正規雇用なんて言葉もありません。
特に男性は「就職したら生涯その会社に骨をうずめる」のが当たり前でした。
だからこそ、「新入社員は会社が責任を持って育てる」風潮が当たり前のようにあったと思います。
入社すると、必ず面倒を見てくれる先輩がついてくれて、なんでも聞ける空気がありました。
その後、私は最初に入った会社を短期間で辞め、俳優を目指して上京してしまうのですが、その時の上司は最後の最後まで心配してくれました。
たまたま東京から私のいた田舎にUターンされていたというのもあって、東京のアルバイト雑誌や賃貸雑誌を取り寄せて下さったり、上京してからもわざわざ出張のついでだと言って連絡をくださったこともあります。
上京してから働いていた会社でも、残業になると自腹を切ってサンドイッチを差し入れて下さったり、「年上が年下を面倒見るのは当たり前」という空気があったんですね。
これはたまたま私がいい人に巡りあったわけでは無く、バブル期はどこの会社も余裕があったというか、会社は人で成り立っているという、若い世代は育てるものだという暗黙の了解があったように思います。
人の面倒を見ることも仕事のうち。
誰に言われずともそういう空気がどこの会社にもありました。
その後、バブルが崩壊し、人件費がかけられなくなり、とにかく「会社の存続が第一だ!」という風潮になったあたりから、人材は「作業してくれる人」に変わっていったような気がします。
今、「人の育て方がわからない」という企業や上司の方がとても増えました。
バブル崩壊後に人を作業者と見てしまい、人を育てるということを後回しにされてしまった時代の方々が、ちょうど役職についている年代では無いでしょうか?
自分が育てられていないので、育て方がわからない…
どんなに研修を行って知識だけを詰め込もうとしても、新入社員が望んでいるのはそういうことでは無いんですね。
わからないことがあった時、行き詰ってしまった時、次の一手をくれる先輩のフォロー
これさえあれば、頑張ろうと思えるのです。
人の面倒を見る…
これはとても面倒な作業のように思えるかも知れません。
けれど、花だって、日当りを考え、水をやり、養分に気を配って丹精込めるからこそ美しく咲くのです。
景気の回復に躍起になっている間に、多くの会社が「手を掛けずに即戦力になってくれる人が欲しい」
と都合のいい人材確保に走ってしまったのかも知れません。
会社のルールや社風は入社してみなければわからないことだらけです。
ただでさえ、慣れない環境で緊張しながら出社しているのに、会社側に思いやりが無ければ、短期間で辞めてしまうのも仕方がないことかも知れません。
その社員の人間的側面を右側から見るのか?左側から見るのか?
要は、普段の接し方、上司の人間的側面がどれほど部下に信頼されているのか?
上司が部下をどのように見ているかの積み重ねがものを言うのだということを会社側がどれほど理解できているかで方向性は変わっていく…
そんなことに目を向けるだけで人材育成に対する受け止め方が変わってくるのでは無いでしょうか。
こまめに声をかけてあげる…上司からのちょっとした心遣いが部下の能力を引き出すカギ
ここに「新入社員が辞める理由」としてとても興味深い記事があります。
新入社員がすぐ辞める理由!辞めたくなる会社の特徴 – 営業アポ.com
ここにあるように、大事なことは「人材を育てる」ということよりも、「信頼関係」「人間関係の構築」を日ごろどれだけ積み重ねられているか?
同じことをしてもどちら側から部下を評価しているか?で部下のモチベーションは簡単に変わるということです。
常に自分のことを理解し、何かあれば遠慮なく話ができる上司と部下の関係を築けていれば、そう簡単には退職はしないものでは無いでしょうか?
先ほどのドラマのように、主人公は何も変わっていない。
良い側面をまずは見出し、褒め、認めてあげる。
同じ指導をするにしても、どのような言葉がけをするかで人のやる気は簡単にアップダウンします。
このドラマの父親も、父親なりに息子の将来を心配している。
「ちゃんとした就職をしないと将来困るのはお前なんだ」という気持ちからくる親心はわかるのですが、
主人公がやりたい仕事が見つからない。会社員という生き方しかないのか?と迷っているわけですから、ガミガミ言われても「わかってるよ!」という返事しか返ってこないわけです。
一方、社長の方はまずは主人公が毎日どんなことをやっているかをじっと見ている。
その上で褒めるところはしっかりと褒め、やってはいけないことはしっかりと叱る。
人間的に尊敬、信頼が出来ている人の言葉はちゃんと素直に聞けるものなんですね。
最終的にはこの土木の会社に経理担当として就職し、社宅住まいだった母親のためにローンを組んで家を購入する。
なので、タイトルが「フリーター、家を買う。」となるわけです。
父親の望むような優良企業では無いかも知れない。
けれど、主人公が居心地の良さややりがいを感じ、かつ能力を引っ張り出してくれる社長の元で働けるという本人にとって最高の形が取れたわけです。
上司と部下…人間的つながりをどこまで求めますか?
私が入社した頃は、景気が良かったので、会社からの補助もいろいろあったのだと思います。
会社には部活動がありました。年1回、社員旅行がありましたし、忘年会の費用も会社から出ていました。
夏には部内全員で海に行ったり、ドライブにも出かけましたね。
今考えると「あり得ない!」「プライベートな時間まで会社の人と一緒は嫌!」なんて声も聞こえてきそうですが、人間関係というのはお互いがお互いをどこまで知っているか?で決まってくるということです。
お互いを知らないから、一方的な側面だけで相手を評価してしまう。
片方が良く思わないエネルギーを発すれば、受ける方も当然そのエネルギーに引っ張られます。
良い人材確保はとても大切なことですが、せっかく良い人材を確保できたかも知れないのに、企業側が取りこぼしている…なんてことも十分にあるわけです。
育成する、管理するというととても難しくて自分にはできない…と思ってしまうかも知れませんが、良いところに目を向ける、良いところを探してあげる
そういう柔らかいものの見方をまずは身につけましょう!ということです。
人材育成に悩む会社は多く、早期に即戦力にするためには!と考える企業は多いですよね。
詰め込みの座学研修は実施する方は満足だと思いますが、受ける方は正直、あまり身にならないのです。
人は記憶に定着させるにはよほど本人のやる気があって、これは絶対覚えなければ!という気持ちが無ければ、翌日にはすっかり忘れているものです。
また、インプットしたことは間をあけずにアウトプットする機会を作ってあげないと忘れてしまうのです。
そんな中、体験型社員研修というのが注目されています。
座学の詰め込み型研修に対し、体験型は「体が覚える」「感覚が記憶する」感じです。
とても美味しいレストランに行って、今まで食べたことの無い料理を目にし、見た目も味も衝撃的だったとしたら、なかなか忘れないものではありませんか?
それと同じことです。
「ん?何、この感覚?」という良い体験をすると、案外いつまでも記憶に残っているものです。
社員教育、研修というのは決して実施側(企業側)の満足で終わってはいけないのですね。
受ける側が満足し、記憶に残り、それが日々の業務の中に生きていかなければならないのです。
これからは一人一人の個人的問題点を追及するのではなく、チームワーク、チーム力をつけるにはどうしたらいいのか?を考える時代に入ってきているのではないでしょうか?
AI化がどんどん進み、コンピューターがやってくれることはどんどん任せていけば良いでしょう。
だからこそ、「人間でないとできないこと」は何なのか?が問われてくる時代です。
完ぺきな人間などどこにもいません。
それぞれが持っている能力を足したり、掛け合わせたりすることによってチーム力は何倍にも膨れ上がっていきます。
そのためには、まず「相手を良く知ること」
上司、部下に囚われず、一方的側面からその人を評価するのではなく、可能性を広げてあげる教育が必要です。
その教育方法として、演劇的手法を使った社員研修をお勧めします。
演劇は「人間力を創造する」ことが可能です。
表現をする、自分の想いを伝える。
ことに日本人はこれがとても苦手。
また、自由な発想を求めますと言いながら、ピラミッド構造からなかなか抜け出せない会社がまだまだ多い。
そんな中、せっかくの人材を最大限に活かせる人材教育=心を育てる(内面潜在能力)を高める育成方法にぜひ目を向けてみてください。
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本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。