あなたの想いをドラマにする
「ファンメイクシアター」
プロデューサーの冨永真佑(とみながまゆ)です。
企業ブランディング
認知度の低い中小企業様にとって、どのように貴社の存在を世の中に認知させていくのか?
物や情報が溢れかえった今、どうしたら売り上げを伸ばせるのか?
どうしたら効果のあるブランディングができるのか?
競合と差別化するにはどうしたらいいのか?
と頭を悩ませていらっしゃる経営者様もたくさんいらっしゃると思います。
「見せ方」を教える集客コンサルタントは星の数ほどいますし、SNSの効果的な使い方とか、上位表示させるためのブログの書き方とか、目を引く広告の使い方とか…
検索すると、方法はいくらでも無料で探せる時代になりました。
けれど、文章だけで字面を追っていてもAとBとC
どれが正しいのか?実感することって難しくはありませんか?
あなたがそう思うように、お客様も間違いなくそう思っているのです。
お客様が欲しいもの、あるいはそれ以上の満足を与えるために大事なのは「見せ方」ではなく、『在り方』
今日は、それを私自身が一顧客として感じたお話を交えながら、本物のブランド作りについて考えてみたいと思います。
目次
徒歩200メートル圏内に3つあったスーパーに4店目が新規参入。お客様はどのお店の何を選ぶ?
私は東京に住んでいます。
地元にはJRと地下鉄があり、この2駅は600メートルほど離れていて、その間を繋ぐように商店街が通っており、歩きながら買い物ができてしまう非常に便利な街。
住み心地がとても良いので、かれこれ20年以上この地域で暮らしています。
JRのそばに3つ、地下鉄側に3つ。計6つのスーパーがあり、必要に応じて梯子をしていました。
商店街の端から端まで歩いても、10分ほどで到着できるので負担なし。
十分便利なこの街に10日ほど前、地下鉄側に新しくスーパーが出来たのです。
たった200メートル圏内に4つのスーパーが乱立することになりました。
JR側はちょっと横に置き、地下鉄側の4つのスーパーについて消費者目線でお話ししたいと思います。
隣接するからこそ、シビアに比べてしまうのが顧客心理
まず、それぞれの特徴をお伝えしますね。
A店:名前を聞けば誰でも知っている全国展開の大型スーパー
一通りのものは揃うが、肉、魚、野菜。どれも鮮度や見た目は今一つ。
お惣菜もそれなりの味。値段も安くない。
唯一の利点は夜22時まで営業しており、21時を過ぎるとお惣菜とお刺身の半額セールが始まる。帰宅の遅い一人暮らしには便利かも?
B店:25年前に1店舗目をオープン。東京都内の一部の地域にしか無く、全部で5店舗。
にも拘わらず、定期的にテレビで紹介されている。
良質な和牛肉が今日はステーキ、明日は切り落としと、毎日のように半額で売られ、野菜も肉厚。鮮度の良さが一目でわかり、かつ安い。
魚が今一つだったが、最近仕入れを変えたらしく、閉店前セールになる半額のお刺身はなかなかの目玉商品。営業は20時まで。
C店:チェーン店ではなく、1店舗しかない。もともとは青果店だったのが、スーパーに変わった。
売り場面積は4つの中で一番狭く、魚は置かない。肉も大きなセールは無く、1パックあたりの量が多いのでファミリー向け。調味料や加工食品などは種類が少ない。
が、青果店らしく店頭にはB店に負けず劣らずの新鮮な野菜が良心的な価格で販売されている。
目玉に当たると、野菜だけはB店より良い買い物ができる日も多い。
B店とC店は100メートルしか離れていない。営業は19時まで。
ここに参入してきたのがD店です。
D店:60年前、日用雑貨、食品等の小売店として創業。
都内に7店舗を展開し、今回8店舗目をオープンさせた。
売り場面積はA店とほぼ同じ。
一般的な大手スーパーと同じ価格。一通りは揃い、A店よりは全体的に鮮度を感じる。
オープンしたばかりと言うこともあり、お買い得の目玉商品も何点か毎日用意される。
閉店は20時。
A店とD店は100メートルほどしか離れていない。
◎:気に入っている
〇:普通に満足できる
△:今一つかな?
×:よほどでないと買わない
(あくまで個人的な感想です)
私は、開店の2日目に初めてD店へ足を運びました。
まず、最初に思ったのが、「置いているものはA店とさほど変わらないのかな?」でした。
特にパンコーナー、お惣菜コーナーは同じところから仕入れている?と思うくらい差を感じませんでした。
ただ、お肉やお魚はA店よりも鮮度を感じたので、一番利用率が低かったA店はほぼ使う必要が無くなったと思いました。
B店とC店を物色して、足りないものをD店で買う。
そして、私はJRよりも地下鉄に近いところに住んでいますので、JR寄りの3店舗にも足を運ぶ必要が無くなりました。
A店は大型スーパーですよね?
JRに近い2店舗も大型スーパーです。
けれど、大型だからこそ、価格に差がなく、置いてある商品も大きな差がない。
増えたのは業界では小さな店舗だけれど、逆に大型3店舗は私の中で利用価値が無くなってしまいました。
ちなみにD店のキャッチコピーは「食品を通して人と社会の役に立つ企業でありたい」です。
HPにはおすすめ商品やおすすめ献立がブログとしてアップされ、情報発信を頑張っています。
D店のオープンでA店に変化はあったか?と思い、次の日に足を運んでみましたが、特に変化はありませんでした。
さて、その間にちょっとした動きを見せたのがB店です。
B店はD店がオープンした日から1週間、店内改装のためお休みに入りました。
ここでB店の読みが見えますよね?
B店とD店は4つの中では一番離れた距離にあります。
オープンでたくさん買い物をして重たい荷物を持ったお客様がD店からB店に足を運ぶことは無いかも知れない。
その間に競合を視野に入れた改装をしたようです。
(改装後に行ってみたら、今まで置いていなかった握り寿司を置くようになりました。閉店1時間前には半額。夕飯時に嬉しいサービスです。しかも、寿司ネタがとっても良い感じ^^)
B店のキャッチコピーは「いつでもお客様第一主義 各分野のスペシャリストがこだわりを発揮!」です。
決して大きなスーパーではありませんが、宅配サービスも実施し、毎週日曜日には特売をやるので、開店1時間前から長蛇の列ができます。
肉、魚、野菜。それぞれの分野をそれぞれの担当が管理していて、プロの仕入れ屋さんがしっかりとした目利きをしているのがわかります。
店先で八百屋のお兄さんと会話している感もあるので、親しみやすさは一番感じられます。
TVで頻繁に放映されるのは、こういったお客様目線の細かい気配りが口コミで広がっているからのようです。
ブランディングとは誰のもの?ちまたで言われるブランディングと本当のブランディングを改めて考えてみた
さて、「ブランディングとは?」と検索してみると
”ブランドに対する共感や信頼などを通じて顧客にとっての価値を高めていく、企業と組織のマーケティング戦略の1つ。ブランドとして認知されていないものをブランドに育て上げる、あるいはブランド構成要素を強化し、活性・維持管理していくこと。”(Wikipediaより)
とあります。
けれど私が思うに、ちまたにあふれているブランディングとは、
見た目で凄さをあおる印象付け
が多いような気がするのですが、いかがでしょうか。
この時期、Xmasケーキやお節料理の予約が開始されますが、毎年毎年、広告合戦が始まります。
それがたくさんありすぎて、本当に困っちゃうのです。
口コミで探してみたり、価格で探してみたり、去年は〇〇だったから、今年は違うのがいいな…
そう思うのですが、なかなかお目当てのものにぶつからない…
購入してみても
「んー!なんか思ったほどでは無い!」
そう感じることも少なくはありません。
物と情報が溢れかえり、選択肢は山ほどあるはずなのに、なんか違う…となった時、ブランディングとは誰のために何のためにあるのだろう?と改めて思ったのです。
表記に偽りあり!誇大広告はブランド力を下げ、お客様を納得させる心遣いは勝手に知名度を上げる
広告の効果が以前に比べ下がっていることは、経営者様ならお気づきのことと思います。
もうたくさんありすぎて、ちょっとぐらいのいい話では消費者は簡単に飛びつきません!(笑)
そんな中、貴社にとってのお客様が、まだ貴社の存在に気付かず、欲しいものにも巡り合っていなかったとしたら…
貴社はどんな発信をして、お客様に見つけてもらいますか?
話しをスーパーに戻しますが、D店が出店する前、家族と
「またスーパーできるの?こんな近くに4つも?」
などと話していました。
わざわざ新しいお店が出来なくても、他の地域に比べると相当便利な街です。
「もういらないんじゃない?」
と内心思っていました。
それでも、決して大きくないお店がこの乱立地域にあえて出店した。
貴社がその立場ならどうでしょうか?
少なくとも私は、D店の存在が、今一つ満足していなかったA店に足りないものを埋めてくれ、ここに店舗を作らなければずっと知らないままだったD店の存在を知ることになりました。
あれから10日経ちましたが、A店に比べると、店員さんが「ありがとうございます!」とお客様とすれ違うたびに声をかけていますし、毎日何かしらの目玉商品が用意されています。
お野菜はB店、C店が優位ですが、
「食品を通して人と社会の役に立つ企業でありたい」
という企業理念のもと、頑張っていらっしゃるように感じられます。
多くの企業は
企業発信>顧客のイメージ
お客様の満足度と発信内容が不一致な会社が多く見受けられます。
最低限
企業発信=顧客のイメージ
になるべきですし、
理想的なのは
企業発信<お客様のイメージ
ですよね?
中小企業に必要なのは、
大企業にはできない貴社だからこそのウリ。
貴社だからこそのアイデア。
心配り。
貴社には自慢できるものがありますか?
今は良くも悪くも口コミが企業ブランドを作っていく時代です。
お客様の満足度、お客様の声。
こういったものに応えうるアイデアの研鑽が本当の意味での企業ブランドを作り上げていくと改めて思いました。
ファンメイクシアターでは、法人向けコンテンツの制作を行っております。
中小企業様はまだまだ動画の活用が不十分です。
貴社にしかない、アイデア、サービスを文字ではなく動画でわかりやすく発信してみませんか?
詳細はこちらをご覧ください。
本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。